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【2026年最新】商圏分析ツール比較17選|無料~有料まで目的別の選び方を解説

2026/09/14

商圏分析ツール比較17選 GIS 人流 無料 目的別の選び方 サムネイル

「商圏分析ツールにはどんな種類があるのか」「無料ツールと有料ツールは何が違うのか」「自社の目的に合うツールをどう選べばよいのか」——出店計画や販促戦略を担当していると、こうした疑問に直面する場面は少なくありません。
本コラムでは、商圏分析ツールをGIS型・人流型・無料型の3タイプに整理したうえで、代表的な17製品の特徴・料金・搭載データを一覧表で比較します。あわせて、新規出店や既存店改善、診療圏調査、自治体業務など目的別のツールの選び方も解説します。


商圏分析ツールとは?

商圏分析ツールとは?

商圏分析ツールとは、地図データと統計データ、人流データなどを組み合わせて、店舗周辺や出店候補エリアの市場環境を可視化・分析するツールのことです。国勢調査をはじめとする公的統計や独自の推計データ、GPSによる人流ビッグデータなどをベースに、自社の売上データや顧客データを重ね合わせることで、候補地の将来性や既存店の課題を客観的に把握できます。

フランチャイズ展開や複数店舗の出店戦略を検討する場合、勘や経験だけで立地を判断するのはリスクが伴います。商圏分析ツールを使えば、人口構成や来訪者の傾向、競合店の分布といったデータをもとに、候補地を定量的に比較・検討できるようになります。

ツールを選ぶ際は、次の3点を最初に確認しておくと、目的とのミスマッチを防ぎやすくなります。

  • ① 搭載データの種類と鮮度
  • ② 商圏設定の柔軟性
  • ③ 提供形態と操作性
  • ④ 料金体系と費用対効果
  • ⑤ サポート体制・導入実績


商圏分析ツールの3タイプ(GIS型・人流型・無料型)

商圏分析ツールの3タイプ(GIS型・人流型・無料型)

商圏分析ツールは、大きく「GIS型」「人流型」「無料型」の3タイプに分類できます。それぞれの特徴を押さえておくと、自社の目的に合うツールを絞り込みやすくなります。


GIS型:多角的なデータ分析に強い汎用タイプ

GIS(地理情報システム)をベースに、国勢調査や商業統計、将来人口、年収階級別世帯数といった公的統計・推計データを地図上に重ね合わせて分析するタイプです。多変量解析やスコアリングなど高度な分析機能を備えた製品が多く、出店計画から既存店改善、営業テリトリー設計まで幅広い用途に対応できます。MarketAnalyzer® 5やArcGIS Business Analyst、MarketPlanner、ArmBoxなどが代表例です。


▼ 様々なデータを地図上に可視化するGIS、「MarketAnalyzer® 5」のイメージ図
GIS「MarketAnalyzer® 5」のイメージ図

人流型:GPSビッグデータで「生きた商圏」を捉えるタイプ

GPSなどの位置情報ビッグデータを活用し、実際の人の動きをリアルタイムに近い形で把握できるタイプです。曜日・時間帯別の来訪者数や滞在人口、競合店との併用状況などを可視化でき、統計データだけでは見えにくい商圏の動態を捉えられます。KDDI Location AnalyzerやDatawise Area Marketer、マチレポなどが該当します。


▼ 「KDDI Location Analyzer」で複数店舗の人流を可視化した例
KLA操作画面の例

無料型:まずコストをかけずに試したいタイプ

国や自治体が提供する公的統計をもとに、無料で商圏の概況を把握できるタイプです。jSTAT MAPRESASなどが代表的で、費用をかけずに一次調査を行いたい場合や、GISの操作に慣れるための入門用途に向いています。


▼ 無料のGIS「jSTATMAP」
KLA操作画面の例

商圏分析ツール比較一覧表

代表的な商圏分析ツール17製品を一覧表にまとめました。タイプや料金感を大まかに把握したいときにご活用ください。

※各社のHPやプレスリリースなどの公開情報のみを参照し作成。その他の比較サイトは参照していません。
※料金目安は年間契約前提でも月額換算で統一表記しています。また、税別表記で統一しています。
※2026年8月時点の情報です。最新情報は各社HPをご参照ください。

製品名 提供会社 タイプ 提供形態 料金目安 搭載データ 導入実績
MarketAnalyzer® 5 技研商事インターナショナル GIS型 クラウド/ASP/オンプレミス 初期64万円、月額12.5万円~(Basicプラン) 国勢調査・商業統計・昼間人口、将来人口・年収、消費など 3,000社以上
MarketAnalyzer® Satellite 技研商事インターナショナル GIS型 Web完結(SaaS) 初期10万円、月額4万円~(ライトプラン) 国勢調査・商業統計・昼間人口・将来人口・年収・消費・チェーン店など MarketAnalyzer導入実績に準ずる
KDDI Location Analyzer KDDI/技研商事インターナショナル 人流型 Web完結(SaaS) 月額20万円~ auGPS位置情報・属性データ(準リアルタイム)・国勢調査・商業統計・昼間人口・年収・消費・チェーン店など 累計1,000社/団体以上
ArmBox ゼンリンマーケティングソリューションズ GIS型 Web完結(SaaS) 初期10万円~、月額6.5万円~ 国勢調査・推計人口・昼間人口、年収、消費など
テラマップウェブ ゼンリンマーケティングソリューションズ GIS型 Web版GIS(セットアップパックのPCインストール必要) 初期5万円、月額3.8万円 国勢調査・リンク統計・チェーン店 2,500社(シリーズ累計)
MarketPlanner パスコ GIS型 クラウド 初期30万円~、月額9.6万円~ 国勢調査・昼間人口・商業統計・人流データ 1,200社以上
MarketPlanner Desktop パスコ GIS型 デスクトップ 月額15.8万円~/台 国勢調査・昼間人口・商業統計 MarketPlanner導入実績に準ずる
ArcGIS Business Analyst ESRIジャパン GIS型 クラウド/デスクトップ 要問い合わせ(オープン価格) 国勢調査・将来人口推計・年収・貯蓄・消費など 世界30万組織以上(ArcGIS全体)
Earth Finder Plus 国際航業 GIS型 クラウド 要問い合わせ 国勢調査・昼間人口・経済センサス・商業統計・消費・年収・将来推計
gleasin エムディー 人流型(AI予測) Web完結(SaaS) 要問い合わせ GPS人流(125mメッシュ)・Geodemo
LocationMind xPop LocationMind 人流型 クラウド 50施設まで60万円/年、100施設まで100万円/年 125mメッシュの人流ビッグデータ
Location AI Platform® LocationAI 人流型 クラウド 500地点まで月額50万円~ スマホアプリからのGPSデータ
Datawise Area Marketer データワイズ 人流型 Web完結(SaaS) 月額13.3万円~ GPSデータ
マチレポ Agoop 人流型 Web完結(SaaS) 要問い合わせ スマホアプリからのGPSデータ・クレジットカード決済データ・公的統計
MAP-STAR Web診療圏分析 ワイ・ビー・シー 用途特化型(診療圏) Web完結(SaaS) 初期5.5万~、月額1.87万円~ 国勢調査・患者推計・レセプトデータ
jSTAT MAP 総務省統計局/独立行政法人統計センター 無料型 Web完結(ブラウザ) 無料 国勢調査・経済センサスなど公的統計
RESAS 経済産業省/内閣府など 無料型 Web完結(ブラウザ) 無料 公的データ・民間データ

※各社のHPやプレスリリースなどの公開情報のみを参照し作成。その他の比較サイトは参照していません。
※料金目安は年間契約前提でも月額換算で統一表記しています。また、税別表記で統一しています。
※2026年8月時点の情報です。最新情報は各社HPをご参照ください。



タイプ別おすすめツール

タイプ別おすすめツール

ここからは、タイプ別におすすめの商圏分析ツールを紹介します。

GIS型でおすすめのツール

MarketAnalyzer® 5(技研商事インターナショナル)
国勢調査や商業統計、昼間人口、年収階級別世帯数など約600項目の豊富なデータを標準搭載し、多変量解析による深層的な市場構造の可視化に対応しています。複数店舗のデータをスコアリング・ランキングする機能も備えており、3,000社以上への導入実績があります。顧客データと組み合わせた精緻なエリアマーケティングを内製化したい企業に向いています。

MarketAnalyzer® Satellite(技研商事インターナショナル)
MarketAnalyzer® 5のエントリーモデルにあたるクラウド型ツールです。ブラウザ上で候補地の商圏データを瞬時に取得でき、現地調査や商談の場でその場で商圏情報を確認できる手軽さが特長です。MarketAnalyzer® 5と組み合わせることで、探索的な高度分析と全社での情報共有を両立できます。

ArcGIS Business Analyst(ESRIジャパン)
世界シェアが高いGISプラットフォームをベースに、170以上の国と地域のグローバルデータを扱えるのが特長です。デスクトップ型とクラウド型の両方が用意されており、海外展開を含む商圏分析や、営業テリトリーの自動構築にも対応します。


人流型でおすすめのツール

KDDI Location Analyzer(KDDI/技研商事インターナショナルで共同開発)
auスマホ契約者の同意済み位置情報をもとに、来訪者属性分析や滞在人口分析、通行人口分析などが行えるツールです。日単位で更新される鮮度の高いデータを活用でき、居住人口だけでは把握しきれない実際の来訪動態を捉えられます。人流データだけではなく、公的統計データも搭載。技研商事インターナショナルのGIS型「MarketAnalyzer® 5」と連携することもできます。

gleasin(エムディー)
125mメッシュの高解像度GPS人流データを活用し、AIが過去の出店データと立地特性を学習して新規出店の売上予測を行うツールです。Web完結型でインストールが不要なため、複数の候補地を並行して比較したい多店舗展開企業に向いています。

LocationMind xPop(LocationMind)
最小125mメッシュ・最短1時間単位で人の流出入や滞在状況を可視化できる人流分析サービスです。特定施設への来訪者属性分析や競合店との併用状況の把握に対応し、官公庁や大手企業での導入実績があります。


無料型でおすすめのツール

jSTAT MAP(総務省統計局)
国勢調査などの公的統計データを地図上に表示できる、政府提供の無料ツールです。登録不要ですぐに利用でき、店舗がターゲットとする世代がどのエリアに多いかといった基礎調査に向いています。

RESAS(内閣府)
地域経済の構造や人口動態、産業構成などを可視化できる無料の地域経済分析システムです。官民ビッグデータをもとにしたマクロ視点の分析に強く、出店候補地の地域特性を多角的に把握したい場合に役立ちます。



商圏分析ツールの選び方 5つのポイント

商圏分析ツールの選び方 5つのポイント

数あるツールの中から自社に合うものを選ぶために、押さえておきたい5つのポイントを紹介します。

① 搭載データの種類と鮮度
国勢調査などの公的統計は数年単位の更新が中心である一方、人流データは月単位・週単位で更新されるものもあります。どの程度「鮮度」を重視するかによって、選ぶべきタイプが変わります。

② 商圏設定の柔軟性
同心円商圏だけでなく、車・徒歩・自転車での到達圏や自由描画、沿線商圏など、自社の業態に合った商圏設定ができるかを確認しましょう。

③ 提供形態と操作性
Web完結型・デスクトップ型・クラウド型のいずれが自社の運用に合うか、また専門知識がなくても直感的に操作できるかは、現場への定着度を左右する重要な要素です。

④ 料金体系と費用対効果
初期費用・月額費用の水準はツールによって大きく異なります。無料トライアルやデモ版を活用し、得られるデータや分析結果が投資に見合うかを事前に見極めることが重要です。

⑤ サポート体制・導入実績
導入後のヘルプデスクやトレーニング、コンサルティングの有無、同業種での導入実績は、ツールを継続的に活用できるかどうかの判断材料になります。


▼ 技研商事インターナショナルのサポート体制
技研商事インターナショナルのサポート体制

【目的別】新規出店/既存店改善/診療圏/自治体

最後に、目的別にどのようなタイプのツールが向いているかを整理します。

新規出店の候補地選定

複数候補地を横断的に比較する場合は、統計データが充実したGIS型のMarketAnalyzer® 5やArcGIS Business Analyzerが適しています。人流データによる裏付けを加えたい場合は、KDDI Location Analyzerやgleasinなどの人流型ツールを組み合わせるとよいでしょう。


既存店の改善・販促エリアの見直し

現地調査の場でその場に商圏データを確認したい場合は、MarketAnalyzer® Satelliteのようなクラウド型のツールが便利です。競合店との位置関係や商圏の重なりを把握し、販促エリアの優先順位づけに活用できます。

▼ MarketAnalyzer® Satellite で、商圏の重なりを地図上に示した様子
商圏の重なり具合を分析

診療圏調査(クリニック・薬局の開業支援)

患者推計やレセプトデータなど医療特化のデータを扱うMAP-STAR Web診療圏分析が代表的です。診療科目ごとの需要予測にも対応しており、開業コンサルティングの現場でよく利用されています。


自治体・公共分野での地域分析

予算をかけずに地域の人口動態や産業構造を把握したい場合は、jSTAT MAPやRESASといった無料型ツールが第一の選択肢になります。はじめてデータによる商圏分析・地域分析を始める場合、まずはこれらの無料版からスタートすると良いでしょう。



よくある質問

よくある質問

Q. 商圏分析ツールは無料でも使えますか?
A. jSTAT MAPやRESASなど、国が提供する無料ツールがあります。有料の商圏分析ツールでも無償提供や無料トライアルが可能なものがほとんどです。

Q. GIS型と人流型、どちらを選ぶべきですか?
A. 人口構成や消費支出など多角的な統計データをもとにじっくり分析したい場合はGIS型、実際の人の動きをリアルタイムに近い形で把握したい場合は人流型が向いています。両方のデータを組み合わせて活用する企業も増えています。分析の目的によって提供元に提案してもらうと良いでしょう。

Q. 商圏分析ツールの料金相場はどのくらいですか?
A. 無料のものから、月額数万円のクラウド型、初期費用が数十万円規模のデスクトップ型・GIS型まで幅があります。搭載データの豊富さや分析機能の高度さに応じて料金が上がる傾向にあるため、必要な機能を洗い出したうえで比較することが大切です。
▶ 技研商事インターナショナル製品の料金に関するお問い合わせはこちら

Q. 商圏分析ツールを使いこなせるか心配です。
A. ツールにはそれぞれ操作マニュアルがあるのはもちろん、提供元のサポートサービスも色々なタイプがあります。サポート回数が限定されているもの、伴走型無制限サポートが契約に含まれるものなど様々です。導入検討の際に必ず各社の運用支援体制の特徴を確認しましょう。

Q. 診療圏分析専用のツールはありますか?
A. MarketAnalyzer® Satellite 診療圏分析版や、MAP-STAR Web診療圏分析のように、クリニックや薬局の開業支援に特化したツールがあります。患者推計データや科目別の需要比較機能など、医療分野に特化した分析ができる点が一般的な商圏分析ツールとの違いです。



まとめ

まとめ

商圏分析ツールは、公的統計を中心に多角的な分析ができる「GIS型」、GPSビッグデータでリアルタイムに近い人の動きを捉える「人流型」、そしてコストをかけずに概況把握ができる「無料型」の3タイプに大別されます。どのタイプが適しているかは、新規出店の候補地選定なのか、既存店改善なのか、診療圏調査や自治体業務なのかといった目的によって変わります。

本コラムで紹介した比較表は、各社の公式HPやプレスリリースなど一次情報のみを参照して作成しており、比較サイトなどの二次情報は用いていません。とはいえ料金体系や搭載データは各社の改定によって変わる可能性があるため、導入を検討する際は必ず最新情報を各社公式サイトで確認することをおすすめします。

まずは無料トライアルやデモ版を活用し、自社の業態や商圏設定の柔軟性、サポート体制まで含めて比較検討したうえで、自社の目的に合ったツールを選んでいただければと思います。


監修者プロフィール

市川 史祥

技研商事インターナショナル株式会社
取締役 CMO シニアコンサルタント

一般社団法人LBMA Japan 理事
ロケーションプライバシーコンサルタント
流通経済大学客員講師/共栄大学客員講師
統計士/医療経営士/介護福祉経営士
Google AI Essentials/Google Prompt Essentials

市川 史祥

1972年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。不動産業、出版社を経て2002年より技研商事インターナショナルに所属。 小売・飲食・メーカー・サービス業などのクライアントへGIS(地図情報システム)の運用支援・エリアマーケティング支援を行っている。わかりやすいセミナーが定評。年間講演実績90回以上。

電話によるお問い合わせ先:03-5362-3955(受付時間/9:30~18:00 ※土日祝祭日を除く)
Webによるお問い合わせ先:https://www.giken.co.jp/contact/

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