導入事例レポート

株式会社アトレ

株式会社アトレ

本社所在地
東京都渋谷区恵比寿4丁目1番18号 恵比寿ネオナート6F
事業概要
ショッピングセンターの運営・管理および開発
公式サイト
https://www.atre.co.jp/company/

KDDI Location Analyzer 活用事例(人流データ編)
駅ビルならではの「鉄道データ」を補完
GPSデータで街全体の面的な動きを捉え、精緻な競合分析を実現


石川様 「100の街があれば、100の顔のアトレ」というミッションのもと、立地や来街者のニーズに合わせて施設規模やテナント構成を開発・運営するJR東日本グループの株式会社アトレ様。
同社では、自社の会員データや鉄道データだけでは把握しきれない来街者の「面的な動き」や、競合施設の動向を精緻に可視化するため人流分析ツール「KDDI Location Analyzer」を導入しました。
今回は、総合企画部 課長の石川様に、導入の背景や具体的な活用、今後の展望についてお話を伺いました。

※「MarketAnalyzer🄬 5」活用事例:商圏分析・顧客分析編はこちら

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鉄道データだけでは見えない「駅ビルの外」の人流を捉えたかった

導入のきっかけは?


アトレが運営する商業施設は、駅直結の駅ビルが中心となります。駅ビルは鉄道利用客に依存しがちですが、実際には私鉄からの乗り換え客やバス利用客、周辺にお住まいの方など、JR以外の交通手段で来街される方も多くいらっしゃいます。
JRグループの改札通過データは活用しているものの、それだけでは競合施設の状況や、鉄道以外の来街者の動向を把握できないという課題がありました。

以前は、KDDI Location Analyzer(以下、KLA)とは別の人流データも試しましたが、コストが高く、500mメッシュという粒度では駅ビルの綿密な商圏分析には粗すぎました。そこで、ジオフェンス(地図上に自由に設定できる任意のエリア)を任意に設定して自社施設と競合施設の客数や動向を比較できるKLAの導入を決めました。2020年の導入ですので、かれこれ6年ほど活用しています。


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株式会社アトレ 総合企画部 課長 石川 暢人 様

任意エリアでの比較分析と、コスト・粒度のバランスが決め手に

採用の決め手は?


大きく2つあります。
1つ目は、ジオフェンスを任意に設定できる柔軟性です。駅ビルは立地が特殊なため、画一的なメッシュ単位では実態に合いません。自社施設と競合施設をそれぞれ囲んで直接比較できる点が大きな魅力でした。

2つ目はコストパフォーマンスです。データ購入型のサービスと比較して、必要な粒度のデータを定額で何度でも抽出できる点が、導入の決め手になりました。

コロナ禍の人流回復比較から競合影響調査まで、幅広い分析に活用

具体的な活用について教えてください。


導入後、上野のような観光立地の美術館・博物館の集客と駅ビルの売上相関などを分析しようとした矢先、コロナ禍による最初の緊急事態宣言が発出されました。そこで当初の目的とは異なりましたが、外出自粛の状況を測る定点観測ツールとしてKLAをいち早く活用しました。

2020年5月に緊急事態宣言が解除された際には、一足早く解除された東北エリアの駅ビル、郊外型SC、都市部のファッションビルで、人流の戻り方を比較分析しました。その結果、郊外型SCや都市部のファッションビルと比べて、駅ビルはコロナ前と比較した戻りが遅いことがデータで判明し、その後の当社の対策立案に活かすことができました。

現在は主に、競合施設の開業時における影響調査や、イベント開催時の来街者分析(効果測定)に活用しています。


分析画面イメージ
任意エリアの通行/滞在人口を、曜日別・日別・時系列・性年代別で把握できる
※アトレ様の分析画面ではありません

競合店調査と自社の立ち位置の把握から
自社データとの掛け合わせによる多角的な分析まで

具体的な成果は?


現在、KLAは新規開発物件の分析や既存施設の競合調査など、幅広い業務で活用されています。

【競合との比較分析の事例】
数年前に競合施設が開業したあるエリアでの分析があります。
付近に競合施設が開業することでアトレの売上がどう推移するかを追っていましたが、KLAで分析したところ、競合施設は広域からの来訪が想定ほどなく、ほぼ足元の商圏に留まっていることが分かりました。
自社と競合の商圏をヒートマップで比較したり、日別の客足推移、土日の変動なども細かく把握でき、「どのカテゴリを強化すべきか」という具体的な意思決定に繋げることができました。売上変動の要因が、競合の影響なのか、エリア全体の落ち込みなのかを切り分けて検証できる点は、非常に大きな価値だと感じています。


分析画面イメージ
来訪者の居住地が一目でわかる(最大6地点まで比較可能)
※アトレ様の分析画面ではありません


【新規開発での分析事例】
大井町エリアの新規開発案件にて計画段階より活用しました。従来の駅ビルとは異なるアウトモール型施設だったため、「どこまで商圏を広げられるか」の検証が必要でした。
大井町駅を中心に半径500mのジオフェンスを設定し来街者の居住地分析を行ったところ、東急大井町線沿線の西側からの来街者が多いことが判明しました。さらに東急沿線の各駅ごとに利用施設を分析すると、旗の台駅あたりを境目に大井町の利用者が減り、目黒や蒲田へ流れるなど、沿線上で利用施設が切り替わるポイントが明確に見えてきました。

開業後にこの数値を追跡したところ、東急沿線エリアからの来街者による大井町エリア施設の利用率が4割を超え、新規開発による沿線取り込み効果をデータで実証できました。商圏予測から効果検証まで一気通貫で活用できた事例です。

【自社データとの掛け合わせ分析例】
自社の会員データとKLAを組み合わせた分析も行っています。
会員データを見ればお客様の居住地まではわかりますが、『どのようなルートで来店しているのか』や『他施設と併用しているか』まではわかりません。KLAを活用することで、例えば品川の港南口沿いでの人の動線など、自社データだけでは見えなかった顧客の動きが可視化され、より精度の高い分析が可能になっています。



分析画面イメージ
任意6施設まで、併用者数や併用者の推定居住地を表示できる
※アトレ様の分析画面ではありません


他にも印象的な活用事例はありますか?


「信濃町」での事例があります。アトレ信濃町は、隣接する神宮球場でのプロ野球開催時に売上が大きく左右されます。神宮球場へのアクセスルートは、JR信濃町駅と東京メトロ外苑前駅の2つがありますが、KLAで人流を可視化したところ、それぞれのルートで年齢層や同行者属性(ファミリー層の比率など)が異なることが判明しました。
この客層の違いを捉え、試合開催日に合わせたテナントサポートや商品展開の最適化に活かしています。

インバウンド分析の精度向上と、移動動線の可視化に期待

今後の展望について、お聞かせください。


今後期待しているのは、インバウンド分析の活用です。訪日観光客の増加に伴い、データの蓄積やサンプルの充実が進み精度が向上してくれば、駅ビルにおけるインバウンド戦略の立案にも積極的に活かしていけるのではと考えています。

また、国内居住者版もユーザーの「移動経路の順序(どの施設を回ってから自社に来たか)」を標準機能として分析・ビジュアル化できるようになると、さらに活用の幅が広がるのではないかと期待しています。



営業担当

【営業担当からの一言】

石川様は分析に関する知見が非常に豊富なため、KDDI Location Analyzerを細部までご活用いただいております。お話を伺うたびに新たな気づきがあり、私自身も多くのことを学ばせていただいております。
これからもしっかり伴走し、ご支援させていただきます。引き続きどうぞよろしくお願いします。



導入頂いたシステム・ツール

人流分析ツール「KDDI Location Analyzer」

人流・動線・競合分析を直感的に分析できるツール(詳細はこちら

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