導入事例レポート
株式会社エターナルホスピタリティジャパン様
- 本社所在地
- 大阪市中央区淡路町4-2-13-20F
- 事業概要
- 国内における焼鳥事業の企画・推進及び 運営会社の管理
- 公式サイト
- https://eternal-hospitality.co.jp/
「経験と勘」の売上予測から精度90%超の定量分析へ
2030年1,000店舗体制を見据えた、科学的な出店戦略
株式会社エターナルホスピタリティグループは、現在「2030年までに1,000店舗体制」という大きな目標を掲げ、直営・フランチャイズともに出店を加速させています。直営店だけでも年間30件という厳しい目標を達成するため、同社は出店判断の中核となる売上予測の精度向上と効率化を目指し、商圏分析システム「MarketAnalyzer® 5(以下MKA)」を導入しました。
川幡様のお仕事内容について
店舗開発部は、新規出店を担う「店舗開発課」、建築全般を管理する部署、そして私の所属する「開発支援課」の3つで構成されています。
開発支援課のミッションは、新規出店の多角的なサポートと、出店後の安定的な店舗運営の支援です。新規出店判断の軸となる売上予測の算出や店舗運営の支援、店舗の契約更新業務を中心に、開発の「攻め」と店舗基盤の「守り」を支えています。
【導入前の課題】古いデータと「経験」に頼った予測の限界
かつて当社では、売上予測の多くを担当者の「経験と勘」に依存しており、判断が主観的になりがちな状況にありました。2005年に導入した買い切り型のGIS(地図情報システム)を長らく使用していましたが、搭載されている国勢調査データなどが古く、実態との乖離が課題となっていました。
開発担当者が「この物件はあの既存店と似ている」という主観で予測を立てることで、予測値と実績値が大きく乖離するケースも発生し、結果として店舗の閉鎖を余儀なくされた苦い経験もありました 。こうした背景から、出店を加速させる開発部門に対し、客観的なデータで「本当に、その判断でよいのか」という“ブレーキ役”を担える定量的な仕組み作りが急務となっていました。
【選定理由】誰がやっても同じ結果が出る「重回帰分析」の構築
数あるシステムの中からMKAを選んだ最大の理由は、高度な「重回帰分析機能」にあります 。導入の目的は、一度精度の高い売上予測モデル(数式)を作り、誰が操作しても同じプロセスで科学的な数字が出る状態にすることでした。
属人性を排除し、社内での合意形成を迅速にするための「客観的な物差し」として、統計学に基づいた分析ができるMKAが最適であると判断しました。
1年半の試行錯誤で磨き上げた独自の売上予測モデル
導入後、約1年半の期間をかけてトライアンドエラーを繰り返し、自社独自の売上予測モデルを構築しました。
現在は、構築した重回帰式をExcelに組み込み、物件情報が出た段階で駅を中心とした商圏データを紐付けることで、即座に売上予測を算出できる体制を整えています。また、重回帰分析による定量的な数値根拠に加え、MKAの「類似店検索機能」等により似ている既存店も抽出しています。これまで浸透しているシンプルな“類似店との定性的な比較”も行うことで、多角的な検証を実現しています。
【導入効果】数日かかった分析が「数分」へ、誤差は「10%以内」に
MKAの導入により、店舗開発のスピードと質は劇的に進化しました。
・意思決定のスピードアップ
以前は予測値の算出に3〜4日は要していましたが、現在はわずか数分で完了します。物件獲得競争が激しいエリアにおいて、このスピード短縮は大きな強みになっています。
・予測乖離率10%以内を達成※
実績値との検証では、乖離率が10%以内という高い精度を継続的に達成しています。特に既存店の多いエリアでは誤差6〜7%という極めて高い水準を維持しており、実績が予測を上振れするケースも増えています。
※売上予測の対象は直営店舗のみであり、FC店舗は含まれておりません。
・社内の合意形成がスムーズに
定量的な裏付けがあることで、役員決裁の場でも予測数値に対する信頼が厚くなりました。モデル構築の過程から役員が理解を深めているため、議論が非常にスムーズに進むようになっています。
・サポート体制への安心感
サポート面での充実も、成果を出すうえでは大事なポイントです。ヘルプデスクは対応が早く、また営業担当者は技術的な引き出しも豊富なため、専門的なツールながら活用が定着しています。
【今後の展望】2030年の出店目標達成へ向け、AIとMKAの融合で「分析の民主化」を加速
現在は、さらなる精度向上を目指し、MKAと生成AIを組み合わせたハイブリッドな分析に挑戦しています 。数値的な根拠はシステムが、定性的な類似店の検証はAIが担うことで、より多角的な意思決定を行っています。
今後はエリアの特性を分かりやすく言語化できるエリアセグメンテーションデータ「c-japan® Daytime」をトライアル予定です。このデータから取れるセグメント別の人口や主成分得点等を活用し、さらに売上予測モデルを精緻化できないかと検討しているところです。
また、技研商事インターナショナルで開発中の「THE NOVEL」にも興味があります。誰でも根拠をもって高度な売上予測モデルを構築できるツールとのこと。現在は専門の担当者が担っている売上予測のような分析業務を、現場の開発担当者自身がスピード感を持って行えるようになることを期待しています。
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【営業担当からの一言】 個人的には鳥貴族さんはよく利用しているので、ご支援出来て大変嬉しく思っております。(とり釜飯と山芋の鉄板焼をつまみにハイボールを飲んでいます笑) |

