KDDI Location Analyzer 開発者&営業担当者 座談会

KDDI Location Analyzer(以下、KLA)は、
KDDI株式会社と、技研商事インターナショナル株式会社
(以下、当社)の共同開発システムです。

こちらのぺージでは、
システムの開発を担当した当社のエンジニアと営業担当が、
KLAの意外な活用法やぜひおすすめしたいポイント、
開発時の秘話等を紹介いたします。
ツールの導入時や活用時の参考に、ぜひご覧ください。

【開発秘話】
お客様と伴走し、進化を続けるKLAの裏側

倉本 忠

技術開発本部 SD部 部長
倉本 忠

倉本:
ここからは、KLAがどのように作られ、進化してきたのか、その舞台裏をお話しします。

私たちが一貫してこだわり続けているのは、KLAの根幹にある「いつでも、どこでも、誰でも分析できる」というコンセプトの追求です。

「使いやすさ」と「速さ」へのこだわり

岡村 大介

ソリューション営業本部 ロケーションアナリティクス営業部 課長
岡村 大介

岡村:
KLAの最大の強みとしてお客様から評価いただくのが、分析ツールを初めて使う方でもマニュアル要らずで使える直感的なUI/UXと、圧倒的な分析スピードです。クリックしてから結果が出るまでの時間が短いことで、「こうしたらどうなるだろう?」という仮説を次々に試す「探索的な分析」が可能になります。この試行錯誤のプロセスが、お客様の業務効率を劇的に改善し、新たなビジネスチャンスの発見を促します。

河井:
この「使いやすさ」は、偶然生まれたものではありません。新機能を一つ追加するにしても、企画段階から開発と営業が膝を突き合わせ、お客様にとって最もストレスのない画面遷移や、誤解を招かないボタンの文言は何かを徹底的に議論します。時には一つの画面設計に1時間以上を費やすこともあります。開発の論理と営業が聞くお客様の生の声、その両方をぶつけ合うからこそ、本当に使いやすいツールが生まれると信じています。

倉本:
もちろん、スピードも妥協しません。2018年1月から蓄積された膨大な量のデータを扱いながらも、お客様の思考を止めない高速レスポンスを維持するため、常にインフラの監視と強化を行っています。ユーザー数やデータ量が当初の何倍にも増えた今でも、このパフォーマンスを維持・向上させているのは、我々の技術的な誇りです。

信頼できる「リアルな行動データ」でビジネスの本質に迫る

岡田 ひかり

ソリューション営業本部 ロケーションアナリティクス営業部
岡田 ひかり

岡村:
分析の価値は、元となるデータの品質で決まります。その点、KLAはauユーザーの皆様から規約に則り正式な同意を得た、信頼性の高いキャリアデータを基にしています。これはアンケートのような「意識」のデータではなく、「実際にどこへ行ったか」という紛れもない「リアルな行動データ」です。だからこそ、ビジネスの本質に迫る分析が可能になります。

岡田:
実際にお客様からも、自社で取得したデータや他の調査データとKLAの分析結果が非常によく一致するというお声をいただきます。信頼できるデータだからこそ、自信を持って経営判断や施策立案に活用していただけるのです。

時代のニーズを捉え、お客様と共に進化する「伴走型ツール」

河井 将徳

ソリューション営業本部 セールスデザイン営業部 部長
河井 将徳

河井:
KLAは完成されたツールではありません。常にお客様のニーズの変化を捉え、それに応える形で機能の追加や改善を続けてきました。コロナ禍で人流の「今」を知りたいという声が急増すれば、データの更新頻度を3日前にまで短縮し、インバウンド需要が回復すれば、訪日外国人データの分析機能を拡充する。私たちは、常に時代の変化と共にKLAをアップデートさせてきました。

岡村:
私たちのスタンスは、単にツールを売って終わり、というSaaSベンダーではありません。お客様のビジネス課題に「伴走」するパートナーでありたいのです。そのために、お客様からいただいたご意見やご要望はすべて社内のデータベースに蓄積し、定期的な企画会議で「次の一手」を議論する仕組みが、KLAが生まれた当初から根付いています。これは私たちの何よりの財産であり、自慢の文化です。

倉本:
これからも、お客様一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、皆様のビジネスを成功に導くための武器として、KLAを磨き続けていきます。今年から来年にかけても、さらに複雑で多角的な分析を可能にする大型の新機能リリースを複数予定しています。ぜひ、今後のKLAの進化にご期待ください。

営業担当おすすめ
意外な活用法、3

岡村
岡村のおすすめ! 国籍で全く異なるインサイト「インバウンド分析(訪日外国人版)」

やはり今、最もホットなのはインバウンド分析ですね。コロナ禍を経て観光客が戻ってきた今、多くの企業がインバウンド需要の取り込みに注力しています。KLAの強みは、訪日外国人のデータをひとくくりにするのではなく、国籍別に絞って来訪傾向を可視化できる点です。実際に分析すると、同じ東京の観光地でも、欧米とアジアの観光客では、人気の場所が全く違うことが分かり、非常に興味深いですよ。

一例として、訪日外国人全体で集計した際の人気スポットと、欧米に限定した場合の人気スポットを比較した分析があります。すると、全体ではそこまで上位でなかった「チームラボ」のような体験型施設が、欧米人観光客のヒートマップではくっきりと浮かび上がってきました。これは彼らが「日本ならではの文化や体験」を強く求めていることの表れかもしれません。こうした具体的なデータがあることで、ターゲットとする国籍に合わせて刺さるプロモーションや情報発信が可能になります。

岡村のおすすめ

岡田
岡田のおすすめ! 思い込みを覆す「来店手段分析」

私からは、新規開業した商業施設「ゆめが丘ソラトス」の来店手段分析の事例が印象的でした。この施設は駅直結で、電車でのアクセスが非常に便利なのが大きな売りです。そのため、関係者の多くは「来場者の大半は電車だろう」と予測していました。しかし、KLAで分析したところ、驚くべき事実が判明したんです。

蓋を開けてみると、最も多かった来店手段は「車」だったのです。これは、KLAの「同時併用施設分析」という機能を使い、施設来場者がどの駐車場を利用しているかを調べることで明らかになりました。この「思い込みをデータで覆す」体験は、お客様に大変インパクトを与えます。駅直結という強みに安住せず、駐車場案内の強化や、車利用者向けの特典を用意するといった、新たな打ち手が見えてきます。データに基づいた的確な意思決定をサポートできる好例ですね。

岡田のおすすめ

河井
河井のおすすめ! "なぜ"を深掘りする「季節イベントの人流分析」

お花見や花火大会といった、季節性の高いイベントの分析も非常に得意です。例えば、お花見シーズンに特定の公園のデータを分析すると、桜の開花から満開に至るまでの人流の推移を日次で詳細に追うことができます。面白いのは、週末にもかかわらず人出が落ち込んでいる日があったのですが、気象データと重ね合わせると、その日が雨だったことが分かりました。

さらに、その公園に「どこから来たのか」「どんな属性(年代・性別など)の人か」を分析することで、来場者のペルソナがより明確になります。例えば「ファミリー層が多い」と分かれば、子供向けイベントを企画したり、「若年層のカップルが多い」のであれば、SNS映えするようなフォトスポットを設置したりと、具体的なアクションに繋がります。単に人出を数えるだけでなく、その背景にある"なぜ"を深掘りし、次の施策に活かせるのがKLAの魅力です。

河井のおすすめ

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