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最新・最小単位の人口統計~住民基本台帳2015年版~

住民基本台帳データは各市町村で管理する住民票をベースに、町丁目別に人口、世帯数、性年代別人口を公表したデータです。エリアマーケティングの領域では従来、町丁目別に毎年リリースされる鮮度の良い人口動態データとして利用されてきました。本項では今回新たにメッシュデータで推計された最新の2015年版データを基に、データ概要と国勢調査との違いを調査面・データ面で比較します。

住民基本台帳の必要性

 住民基本台帳は毎年公表される点に大きなメリットがあります。国勢調査は2010年10月時点の調査であり、東日本大震災後の人口動態はつかめません。東日本大震災では被災地はもちろん、原発事故の影響による放射能の問題で、関東地方にも人口動態の変化が表れている可能性があります。この変化をつかむために住民基本台帳データは役立つはずです。

国勢調査との違い

図1

 まず調査方法が異なります。住民基本台帳は市町村に住民登録(入管法等改正法により、外国人住民も2013年版より完全収録)している方を対象に調査したものであるのに対し、国勢調査は住民基本台帳で届出が出されている住所にかかわらず、2010年10月時点で継続的に居住している人を対象とした調査です。つまり、転居したものの、住民票を転居先で登録していない場合、住民基本台帳は転居前、国勢調査では転居後の住所でカウントされます。
 また、収録項目も異なります。住民基本台帳は性年代別人口と世帯数のみですが、国勢調査は性年代別人口、世帯人員別世帯数、職業、職業など多岐にわたる項目が収録されています。居住特性を詳細に測りたい場合は国勢調査が有効です。ただ、前項でもふれたように、データ更新頻度が住民基本台帳は毎年、国勢調査は5年に一度であるため、住民基本台帳の方がデータ鮮度は高くなります。

住民基本台帳メッシュデータ

図2

 住民基本台帳はもともと町丁目単位で収録されているデータですが、店舗の商圏調査で多く利用されているメッシュ単位でも整備されています。これは住宅地図メーカーのゼンリン建物ポイントを用いて建物按分という手法で推計したものです。図2をご覧ください。町内は、河川の影響で居住人口がいないエリアと住宅街エリアに分かれていますが、密集度合いを用いて町の人口、世帯数を100mメッシュ・500mメッシュに割り振っています。この住宅密集度合いはゼンリンの住宅地図を用いて算出しています。

100mメッシュのメリット

500mメッシュと100mメッシュの比較(人口分布)

図3

 最近では都市部の再開発が進み、人口の都心回帰が進んでいます。流通各社は人口が増加する都市部において、様々な工夫をしながら店舗網を拡大しています。その中で都市型小商圏フォーマットの店舗が増加しています。都市型小商圏を分析するうえでより細密なメッシュのニーズは高まっています。それに対応するデータとして100mメッシュは有効です。豊洲駅周辺の人口分布を、図3上段では従来の500mメッシュ、図3下段では100mメッシュで表してみました。細密な人口分布が一目瞭然でわかります。

500mメッシュと100mメッシュの比較(商圏内人口集計)

図4

 また、商圏単位でデータを集計する場合、メッシュ単位の値を面積按分します。どの単位のデータを集計するかによって商圏内の数値が異なってきます(図4)。より細密なメッシュの方が誤差の少ない面積按分が可能になります。

人口推移で比較する2015年住民基本台帳と2010年国勢調査

人口急増エリア(500mメッシュ内)

図5

  先述の通り、国勢調査と住民基本台帳は調査方法の違いがあり、単純比較はできませんが、東京都有明テニスの森駅周辺の2010年国勢調査と2015年住民基本台帳の人口を比較してみます(図5)。各メッシュ内(500mメッシュ)の数値の上段は2015年住民基本台帳、下段は2010年国勢調査です。有明テニスの森駅周辺はタワーマンションが最近林立したエリアで、人口変化が激しいエリアです。わずか3年の間に500mメッシュで5000人以上、7倍近く人口が増加したことになります。

駅別推移

図6

 各駅500m圏内の2015年住民基本台帳と2010年国勢調査の人口総数を集計し、増減率を算出しました(図6)。
 人口が特に増加しているエリアとして、武蔵小杉駅、大宮・さいたま新都心駅周辺、六本木・虎の門・新橋駅が該当しました。武蔵小杉駅や大宮駅・さいたま新都心駅はいずれも鉄道利便性が向上したことにより、住宅開発が進み人口増加しているものと考えられます。また、都心部の六本木・虎の門・新橋についてもまさに都市再開発に伴うタワーマンション開発が進んでいるエリアです。

まとめ

 住民基本台帳メッシュデータを用いることで、最新の人口動態の把握や都市型小商圏分析が可能になります。国勢調査と住民基本台帳は調査方法が異なるため、単純比較はできませんが、本コラムで検証した結果を見る限りより詳しい人口動態の推移はつかめると思います。

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