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貯蓄高ランキング:全国1位はあの都市。2位と500万円以上の差が!?

月刊GSI 2016年5月号(Vol.64)

  前々回の2016年3月号(Vol.62)では『年収データ最新版を用いて地域ごとの富裕度を知る』というコラムを発表しました。富裕度を知る際、年収がフローだとしたらストックを表す貯蓄という観点も重要です。弊社の「推計貯蓄階級別世帯数データ」の最新版が今月リリースされました。本コラムではこの最新データを用いて地域ごとの貯蓄傾向を分析した結果を発表します。

※本コラムでは2人以上世帯における貯蓄高について述べます。弊社データは単身世帯、2人以上世帯、全世帯それぞれの貯蓄高などを分析できるようになっています。

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1.貯蓄高の推移

 総務省統計局が5月17日に発表した報道資料によると、2人以上の世帯における2015年の1世帯当たり貯蓄残高(平均値)は1805万円で、前年に比べ7万円、0.4%の増加となり、3年連続の増加となったとのこと。消費者の家計の状態を把握する際に、単純な貯蓄高だけではなく、貯蓄高から住宅ローンなどの負債額を差し引いた「純貯蓄高」も併せて見る必要があります。2005年からの貯蓄高と純貯蓄高の時系列推移は図1のとおりです。
※注:貯蓄とは預貯金・生命保険・有価証券などを指し、不動産は含みません。純貯蓄とは貯蓄から負債を差し引いた金額です。

 

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【図1:2人以上世帯の貯蓄高と純貯蓄高の推移(単位:万円)】

 

 さらに2005年を100とした場合の増減率を表してみました(図2)。2009年に大きく落ち込んでいるのはリーマン・ショックの影響かと思われます。その後東日本大震災で少し落ち込み、アベノミクスや株高によりこの10年で最高額となりました。

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【図2:2005年を100とした場合の増減率】

2.市区町村単位の貯蓄高ランキング

 弊社の「推計貯蓄階級別世帯数データ」は、総務省の「住宅・土地統計調査」に収録されている年収階級別・住宅の所有形態別世帯数の比率を算出し「国勢調査」に掛け合わせ、更に「家計調査年報」の年収階級別貯蓄高の分布にも掛け合わせることで作成しています。メッシュや町丁目単位で貯蓄高や純貯蓄高、貯蓄(純貯蓄)階級別の世帯数などを収録しています。本年3月にリリースした「推計年収階級別世帯数データ」と併せて分析すれば、地域ごとのフローとストックの状況を把握できます。
 それでは、本データの2010年版と今回の2014年版を商圏分析用GIS「MarketAnalyzer」を用いて、東京・名古屋・大阪の市区町村を貯蓄高などでランキングした結果をご紹介します。

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【図3:世帯当たり貯蓄高ランキング(単位:万円)】

 

 2014年の世帯当たり貯蓄高上位20市区町村です。緑色は貯蓄高が高い、赤色は低い市区町村です。全国1位は東京都千代田区で、2010年からの増減率も増えています。2位の福井県福井市とは500万円以上の開きがありました。香川県高松市は4位ですが、減少傾向にあります。13位の島根県松江市の純貯蓄の伸び率が高いです。

3.貯蓄高の分布マップ

 次に1世帯当たりの貯蓄高の分布を見ていきましょう。次の図は三大都市圏の中心地から半径30km圏を、町丁目単位で色分けしたものです。赤系の色は貯蓄高が高いことを表しますが、東名阪を俯瞰するとやはり東京都に集中しているようです。

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【東京】

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【名古屋】

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【大阪】

【TIPS】

 冒頭で2015年の1世帯当たり貯蓄残高(平均値)は1805万円とご紹介しました。「平均」は統計学における代表的な値の一つですが、その他に中央値もあります。中央値は集団の中央に位置する値のことで、データの大きい(小さい)順に並べて中央に来る値です。

 データ分析には平均だけではなく、中央値も併せて見ることが必要です。例えば10人のうち9人が貯蓄100万円で、残りの1人が貯蓄1億円だったとします。この場合の平均値は1,090万円です。ほとんどの人が100万円なのに1,000万円を超えるというのは感覚と大きくずれるのではないでしょうか?これを中央値で表すと100万円となります。貯蓄のように特定の人が極端な値を持つ(歪みがある)データは特に注意が必要です。ビジネスにおける様々なデータは概ね歪みがあるものです。2015年貯蓄高の平均値1805万円に対して、中央値は1054万円となっています。

タグ: 富裕度 貯蓄高
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