商圏分析 用語集

~基礎からトレンドまで~

主成分分析

主成分分析とは、たくさんの説明変数(定量的データ)があるときに、それらをごく少数の(たいていは1~3の)項目に置き換え無相関な合成変数に縮約して分析を行う手法です。主成分分析の手法はホテリング(Hotelling)によって1933年頃提案されました。
説明変数 x1,x2,・・・,xn から新しい変数  z = a1x1 + a2x2 + ・・・ + anxn
を定義します。zは(第1)主成分と呼ばれます。主成分は必要に応じて第2主成分,第3主成分,・・・と増やすことができます。

商圏分析用GIS「マーケットアナライザー(MarketAnalyzer™)シリーズ」では店舗の属性データや商圏データを用いて主成分分析をする機能を搭載することができます。

クラスター分析

主成分分析で店舗別商圏人口の特色を捉える

エリアマーケティング用GIS(地図情報システム)サイトアナライザー(SiteAnalyzer™)を用いて、一都三県のスーパー業態店舗に対して、半径1km圏内の年代別人口構成比を算出し、主成分分析を行い、店舗別商圏人口特色を導き出しました。

世代別人口構成比には世代別に高い相関性をもつ項目があります。当然ながら子の世代の人口構成比が高ければ親の世代の人口構成比が高くなるというケースです。
これを主成分分析を用いて項目を縮約すると、 今回は6階級の構成比が3つの主成分に縮約されました。

数値が高い箇所(緑)はその主成分に正の関係性があり、数値が低い箇所(赤)はその逆を表わします。

例えば主成分得点1であれば0~19歳(子の世代)、30~49歳(親の世代)に正の関係があります。主成分得点1はニューファミリー性を表わすと読み取ります。同様に主成分得点2、3についても6つの世代別人口比との関係を見ると、主成分得点2は団塊世代、シニア世代との関係性が高く、一方、主成分得点3は20代との関係性が高く、20代以下の関係性が低い、独立世代の子供をもつファミリー層と読み取ります。図5、図6は主成分2、3の得点分布を表したものです。

シニア層をターゲットにする場合、この先数年のスパンでは郊外へのアプローチがよさそうですが、20年、30年を見越すと、都心がシニア市場の中心地となることがうかがえます。

主成分得点によるターゲット地域の選定

高齢化社会を迎え、従来のニューファミリーをターゲットとした成長戦略が見込めるエリアが徐々に少なくなってきました。年齢別人口構成比を用いて、店舗別商圏人口の特色を分析することで、新しい居住者像や、店舗別商圏の特色を理解することができるようになります。

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